2019/02/12

催眠のお師匠さんは、物語を語ってくれました。

 

その物語は何のために、そして誰のために語られているのかわからなかったけど、いつの間にか私の無意識に働きかけてくれて、私を助けてくれた。

 

はじめの頃、お師匠さんの催眠のことをよく知らなかったから「私は絶対に催眠にかからない」と思っていた。

 

「私は、意志の力が強いから絶対に催眠なんかにかからない」と催眠を習いに行っていたのに思っていた。

 

まあ、お師匠さんもやっていたのだけど「自分の意思とは関係なく手が勝手に上がる」とか「上がった手がどんどん重くなって下がる」というやつですね。

 

あれはテレビとかでもやっていて「へー!」と思っていたけど「私は絶対にあんな勝手に手が上がったり下がったりなんかするもんか!」と頑なに拒否していた。

 

でも、お師匠さんの催眠の本質ってそこでは無かった。

 

手が上がるとか下がるとかはどうでもよくて、その向こう側に目的がありました。

 

でも、手が上がった、下がった、とか聞いているうちに私はいつの間にか寝てしまって「え?お師匠さんが何を言ったのか何も覚えていな!」となって焦っていた。

 

「また、寝ちゃった!」という繰り返しでした。

 

催眠にかからないけど睡眠に入っちゃったよ〜!

 

でも、その睡眠が実は催眠だった。

 

私は「仕事で疲れているから寝てしまう」と思っていたけど、その眠りの中で物語が展開していたのは、夢だと思っていたけどそれはお師匠さんの物語でした。

 

私は、学校の机に座っていて、暖かい日射しを浴びながら、授業を受ける準備をしていた。

 

でも、私が教科書を見たときに「あれ!私はこの授業をずっとサボってきて何も勉強していない!」と寂しい気持ちになってしまう。

 

だって、ちゃんと勉強したい、と思っていて取っていた授業だったのに、その先生の授業を全く聞かないで、新しい教科書だけが机の中に残っている。

 

「あ!この授業もちゃんと受けていなかったし、この授業も!」という感じで、ずっとサボってしまって成績がつかない科目の教科書が私の机の中にたくさんあった。

 

なんで、こんなにたくさんの授業を欲張って取ってしまったんだ?と自分を振り返って考えてみる。

 

自分には必要だと思った知識だから、頑張って勉強するぞ!という気持ちで取ったのかもしれない。

 

でも、なぜ、自分は自分が必要だと思った授業に参加しなかったんだろう?

 

なぜ、自分は授業が一番大事だと思えなかったのだろう?

 

そんな風に振り返って自分を反省してみるが、どうやったって授業に参加できる余裕があったとは思えませんでした。

 

このままだと成績がつかなくて、全てが無駄になってしまう、と残念な気持ちになります。

 

これまでの人生でこんな風にどれだけ時間を無駄にしてしまったのだろう、と考えてしまうんです。

 

最後の試験が迫っている。

 

他の人たちは授業を受けて、そして試験の用意ができているのに、自分だけは何も出来ていないというなんとも言えない感覚を、その時、私は感じていたのかもしれません。

 

そんな時に「試験にただ出て、名前を書くだけでいいんだよ!」という声が響いてきます。

 

「え?何も勉強をしていないのに、ただ名前を書くだけでいいの?」と私は信じられなくなって聴き直します。

 

すると「うん!だって、授業を受けちゃってテストが終わったら、それっきりでこの教科書たちは必要なくなってしまうでしょ!」と言われる。

 

確かに、試験が終わったら、教科書は処分していたかもしれない。

 

だから、ここに名前を書くだけで、その教科書の内容をこれからあなたが体験していけばいい。

 

「え?でも、成績はつかないでしょ!」と私は不安になって聞くと「いや、Aがすでにあなたの成績として記載されているよ!」と返ってきます。

 

「そしたら、名前を書いたらみんなAだったらありがたくないな」と私は大胆なことを言ってみます。

 

すると「どうかな?本当にみんなAをもらってると思う?」と質問されると「いや、そうじゃない気がする」と思えてきます。

 

そう、ここで終わりじゃなくて、これから勉強するからAがついている。

 

Aが得られるまで、いつまでもゆっくりと私はこれから先の人生で学ぶことがたくさんあるのかもしれない、と。

 

それは、夢の中で学ぶことなのかもしれない。

 

心地よい、暖かい眠りの中で、幾つものこれから学ぼうとしている教科書を抱えながら、私はいつの間にか心地よい眠りのような感覚と共に吸う息と、吐く息を感じていました。

 

そして、催眠のお師匠さんの声が響いてきます。

 

「ひとーつ!爽やかな空気が流れてきます」

 

「ふたーつ!頭がだんだんと軽くなってきます」

 

「そして三つで、大きく深呼吸をして頭がスッキリ目覚めます」と。

 

私は、寝ぼけたようなぼーっとした頭で電車に乗りながら家路に帰ります。

 

そう、フッと気が付いてみると、いつもあった「何か足りないような気がする」というかあの焦りのような感覚がいつの間にか消えていて、どっしりと座っていられるようになっていたんです。

 

深い眠りの中でたくさんのことが学べている喜びを感じながら。

 

(つづく)

 

 



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