2017/05/11

大学の臨床心理学の教授が、ある日、悲しげな顔をして教室に入ってきました。

 

「どうやら、心理学の学部長が私の教育方針を理解してくれていないようなんです」とおっしゃった。

 

え?なんのこと?とちょっと普段の調子じゃないのでびっくりしてしまいます。

 

「生徒たちが学部長に私の授業のクレームを言っていたみたいで、それを真に受けた学部長が私を排除しようとしているみたいなんです」とおっしゃった。

 

私は、心の中で「誰だ!そんなことをする奴は!あいつか!」といつも教授に不満げな態度をする奴を睨めつけたい衝動に駆られます。

 

教授は「どうやら教授たちの間でも、私の教育方針の問題が議論されているみたいで、みんなの態度が突然冷たくなったんです」と悲しげにおっしゃった。

 

私は心の中で「なんで本人に直接尋ねないで、本人を外してそんなことを勝手に議論するんだろう?とんでもない奴らだな!」と怒り始めます。

 

「今回は、私が発注していた臨床心理の最新の教科書が学部長によって勝手にこのテキストにすり替えられていたんです」と教授は大きくため息をつきます。

 

私たち生徒は、改めて目の前に置いてある教科書を眺めて「そんなことがあったんだ!」とかわいそうな教授に同情します。

 

そんなエピソードがたくさん教授から語られて「私たち生徒が先生の味方になって、先生を助けてあげなければ!」と先生の意図を理解した気がしました。

 

教授は「最近では、私の庭に嫌がらせでビールの缶が投げ入れられているんです。禁酒が校則のこの学区内ですから、明らかにあの教授が指示をしてやらせているんだと思います」とおっしゃった。

 

私は「誰だ〜!そんなビールを飲んで缶を投げ入れて嫌がらせをする奴は!」と頭の中で思い当たる人物を検索していました。

 

教授のそんな話を聞いていて、私はすっかり悲しい気持ちになって、同時に「この教授のためにしてなんとかあげなければ!」と思っていた時に、能面のような顔をしていた教授の顔から、笑みがこぼれてきます。

 

そして、私の隣に座っていた優等生のベンも先生と一緒に笑い出します。

 

教授は「これが“妄想性障害”の患者さんの特徴です」とおっしゃって「ベン!いつから私が演じていたことに気がついた?」と嬉しそうにおっしゃった(妄想性障害=その文化において共有されない誤った確信のことが”妄想”ですが、「もしかしてあるのかも?」と思えるそんなに違和感がないギリギリの妄想が一ヶ月以上続いてしまい、それ以外の症状がないのが特徴です)。

 

わたしは「え?ベンはそんなに早く気がついていたの?」と悔しくなります。

 

私の「人の話を真に受けちゃう!」のSHANK3の遺伝子があったから、私は教授の顔が緩むまで気がつくことができませんでした(情けない〜!え〜ん!エン!えん!)。

 

でも、遺伝子の問題だから、自分ではどうすることもできなかったんです。

多分、以前は、これを人は「才能がある、無い」という話にしてしまっていたのだと思います。

 

SHANK3の遺伝子の問題が無い優等生のベンは「患者さんの話に振り回されないからカウンセラーとしての才能があり!」となります。

そして、話を真に受けて振り回されまくっちゃう私は「才能なし!」となっていたわけです。

 

才能があるベンは、途中から「また、この教授、俺たちで遊ぼうとしてるぜ!」と心の中で笑っていたんだと思います。

 

その頃、私は「このかわいそうな教授をなんとかしてあげなければ〜!」と真剣に振り回されていたわけです。

 

でも、遺伝子の問題だから、どうしょうもないでしょ!

 

そこで出てくるのが「いつも誰かに振り回される」が一瞬で変わる方法に載せている「心に聞く!」なんです。

 

“心”に聞いてみるとちゃんと“心”は面白いことを教えてくれます。

 

あの優等生のベンがこの“心に聞く”の手法を知ったら悔しがるだろうな〜!

 

ベンよ!あなたはもっと私のように人に振り回されて苦しむ必要があったんです!

 

あはははは〜!(これは誇大妄想の人の特徴です!)

 

“心”に聞くを繰り返していると、見事に人に振り回されなくなり、ベンを超えられるような気がしているのです(だから、ベンて誰やねん!)。


2017/07/24


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