2017/03/02

私の友達が催眠に興味を持ったのは高校生の頃でした(あくまでも友達の話です)。

 

彼は、週末になると友人たちと一緒に友人の家でパーティーをやっていました。

その友達の中にマイキーという子がいて、そのマイキーは普段はとっても謙虚で「すみません、僕が悪かったんです!」とすぐに謝るような子で、悪い子たちのパシリに使われていました。

 

そんなマイキーは、お酒を飲むと人格が変わってしまいます(ビビビ!)。

お酒を飲むと、目が座ってしまいます(ビビビ!)。

「なんだ、この野郎!眼飛ばしてんじゃねえぞ!」と突っかかってきます。

そして「お前!生意気なんだよ!」と殴りかかってきます(ひえ〜!)。

 

マイキーは、散々パーティーを引っ掻き回して、次の日に学校に行ったら「ケロッ!」としています(ビビビ!だったから記憶が抜けちゃいます!)。何にも覚えていなくてマイキーは「何だか、みなさんお疲れの様ですね〜!」とのんきなことを言っています。

「マイキーのせいじゃ!」といっても「え〜?ぼく、そんなことしませんよ〜!」って全く覚えていません。

「また、皆さんで話を作っちゃって!」とヘラヘラしています。

 

最初は見ていて面白かったのですが、何度かやられていると「マイキー!いい加減にしろよ!ちょっとは飲むペースを考えろよ!」と注意をするのですが「ビビビ!の発作状態ですから!うるせ〜!大嶋!お前!生意気なんだよ!」と絡んできます(あくまでも友達の話です)。

 

友人宅で夜中で大声で騒ぎだすので「近所迷惑だし、これからパーティーが開けなくなったら困るでしょ!」と言ってもマイキーは「お前!勉強もできないくせに生意気なんだよ!」と痛いところをついてきます(やるな!ビビビ発作人格!)。

 

みんながうんざりとした表情をしていたので、友達は、マイキーを寒空が広がるベランダに連れて行きます。

マイキーが「お!やるのか!相手になってやろうじゃないか!」とふらふらしながらファイティングポーズをとります。

 

そんな時に、友達は小声で「マイキー!チルチルとミチル、という兄弟がね!」とメーテルリンクの青い鳥の物語をささやくと「ペシッ!」とマイキーの頬をはたきます。

「何すんだよ!」とマイキーが叫びそうになった瞬間に「青い鳥を探してね〜!」とささやきながら、反対の頬を「ペシッ!」とはたきます。

 

マイキーは頬を抑えながら「お前〜!」と言いそうになったら小声で「旅に出たんですよ〜!」と「ペシッ!」とはたきます。

すると、マイキーは寒空の下で、黙って友達が語る物語を聞きます。

 

マイキーが「いいか加減に!」と言いそうになったら「鳥かごに〜!」といいながら「ペシッ!ペシッ!」と頬をはたくので、再び「もういい加減に〜!」となるのですが「ペシッ!」となるので、話を最後まで聞くことになります。

 

話終わった時は、マイキーはちょっと酔いからさめた状態になり、いつものように寝てしまいました。

 

次の日に学校でマイキーはやっぱり何も覚えていませんでした。

「え?ぼくが喧嘩を売ったんですか〜?本当に〜?」ありえない!という反応だったのですが、そこで友達が「マイキー!青い鳥がね!」と明るくいったら、マイキーはビクッとして背筋を伸ばしたんです。

「どうしたの?マイキー?」聞いても「何でもありません!」というだけで何も覚えていない様子。

 

次の飲み会の時に、マイキーが「また飲み過ぎになりそう!」というタイミングで「青い鳥がね〜!」と友達が話し始めるとマイキーの酒を飲むペースが遅くなります。

そして、マイキーがビビビ!の発作を起こして暴れることなく、みんなで楽しく時を過ごすことができたんです(やった〜!)。

 

この話は、行動心理学の”条件付け”じゃないですか?と言われると確かにそうなんです(行動心理学はパブロフの犬が一番イメージしやすいですね。ベルが鳴ると餌が与えられ、それを続けているうちにベルが鳴っただけで「涎が出る〜!」とベルに食欲が条件づけられる、というお話)。

 

マイキーの場合、酒を飲んでビビビ!の発作で記憶が飛んで暴力的な別人格に変身している時(変性意識状態=催眠状態)に青い鳥のスクリプトを読み上げて、そして「ペシッ!」と「寒い!」という嫌悪刺激を入れることで、酔っ払ったときの行動を変えようとしました。

 

今考えたら、本当に友達はマイキーに対して申し訳ないことをしたな、と思います。

あの時、本当は、マイキーに青い鳥のスクリプトを静かに読み上げるだけでよかったんですよね!

駄目な友達!ダメでしょ!め!

 

カウンセリングの中で、交通事故にあってから、身体が思うように動かせなくなってしまった旦那さんを奥さんが治療に連れてきていました。

 

何度かカウンセリングをやって「あれ?もうちょっと動けるようになるはずなのに、おかしいな〜?」と思っていました。

 

そんな疑問を持ちながら、待合室を見たら、奥さんが硬直して固まって座っている旦那さんの背中をさすりながら「苦しいよね〜!」、「辛いよね〜!」と囁いている姿が目に入ってきました。

 

そのとき「やった〜!」と叫びたくなりました。

 

この旦那さんは、人から触られると「ビビビ!」の発作を起こしてしまう方だったんです。

 

だから、旦那さんに奥さんは一切触れることができずにいて、この事故をきっかけに背中をさすったりすることができるようになったということだったんです。

 

でも、誰かが触れれば「ビビビ!」の発作が出ちゃいます。

 

その発作で変性意識状態が起きているときに「動けないよね〜!」と暗示を入れると見事に暗示が入ってしまいます。

 

「辛いよね〜!」と言われると本当に苦痛になります(キャッピ〜!)。

 

奥さんにお願いして、旦那さんに触れることを止めていただいたら、見事に事故前の奥さんを振り回す傍若無人の旦那さんに戻っていきました(あ〜れ〜!)。

 

こう考えてみると、誰でも催眠は使えるってことになります。

相手がどんな刺激でビビビ!の発作を起こすか、を見極めて、そこで”暗示”を入れればいいわけですから(お!危ないことを書いているぞ!良い子は決して読まないでね!)。

 

でも、お師匠さんの使っていらっしゃった催眠はどこかこれとは違っていたんです。

 

でも、お師匠さんのテクニックを知るためには、違うテクニックも知っておく必要がありますでしょうか?

う〜ん?悩む〜!

 

(つづく)

 

 

 

 

 

 

 


2017/03/23


著書のご紹介

新着記事

カレンダー

<< March 2017 >>
SunMonTueWedThuFriSat
   1234
567891011
12131415161718
19202122232425
262728293031 

アーカイブ

プロフィール

検索

mobile

qrcode

others

PR